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kiriのブログ『月夜』

夜空きり(弓月キリ)が、創作・日常・音楽・健康のことなど様々なネタを書き溜めていきます。

【サークル参加レポ】2025.08.24 文学フリマ札幌10に『月夜のよろず屋』として参加しました!

弓月キリです。2025年08月24日、札幌コンベンションセンターで開催された「文学フリマ札幌10」に『月夜のよろず屋』として出店しました。
文学フリマ札幌のサークル出店したのは今回で二回目です。1回目は反省点だらけでしたが、今回は……?
ということで、参加レポです。

参加レポ

できごと1「敷き布を忘れた」

最初に。
×敷布
○敷き布
間違って言ってましたね。訂正します。

忘れたことに気づいたときは「大馬鹿野郎かな?」ってどれだけ脳内で罵倒したか。

何故忘れたのか。説明しますと、いつも以上に体力に自身がなかったのと作品数の都合で省エネ設営にしようと決めていたのですが、いつも使っている紺色の敷き布はフル設営のときに使っている組み立て可能な棚を収納している袋と一緒に入れていたんですね。イベントの準備をしているときは、それに気づかずにまとめたものだから、結果として家に置き去りになってしまったと……。

ダメ元で、送ってくれたパートナーにLINEで「忘れた。詰んだ(要約)」って送ってみました。もし、気づいたときに可能なら100均でなんか適当な布を買ってきてくれないかなーって。
結果としては、気づいてくれたので、お願いできました。
その結果、黒の大判ハギレを二枚手に入れることができた(ぼくの言い方が悪かった/間違えたせいでお財布を忘れたと勘違いをさせてしまったけど)のですが、時間的に間に合うとは限りませんし、そのまま直置きも備品に傷ついたりするのも怖かったので、いつも配っている袋に入れている白いポスター(A4の用紙)をセロハンテープでつなぎ合わせて簡易的な敷き布の代わりにすることにしました。

これがまぁ大失敗。
正確には、不器用なりにできたんだけど、そうじゃなくて、ぼくの作品たちの表紙が基本的に「真っ白ベース」だから、作品がマジで目立たない。
本当にハギレが間に合って良かったです。(正確には対応完了時点で時間は過ぎてたから、何にも間に合ってなかったんだけど)

セロハンテープは紙を貼り合わせた時点で最後になくなっちゃって、マスキングテープで布を貼り合わせたのですが、まぁ、やりづらいことやりづらいこと。ガムテープが欲しくなったよ。

でも、おかげで「黒いいじゃん!!」って感じでとてもまともになりましたし、作品も目立つようになったので……!
パートナーに、事あるごとにお礼を言うくらいには感謝しました。

余談。裁縫がダメダメでボタン付けくらいがギリギリの不器用キリさん(家庭科の授業で本縫いのつもりで縫っていたのに、「仮縫いか?」って先生に言われるレベルです。ミシンも線の通りにできません)ですが、黒い布と黒い色なら、雑加工でも目立つまい、と、ハギレの端っこのほつれが目立たないように少し折って縫って2枚を1枚につなぎ合わせることにしました。2時間くらいかかりました。

これも思い出かなと思うと、一回使ってすぐに捨てるのは、あまりにも勿体ないかなと思ったからなんですが、また忘れたときや予備などでもいいから、使う機会があったら使えたらいいなと思いまして。
使う機会ができて黒い布を見かけたら、ぼくと共に見守っていただけたら嬉しいです。

更なる余談ですが、紺色の布は、こんなことは一切してません。
ほつれは元々少ないし、折ったら目立たないような感じで大きめな布を用意していますし、何より、ぼくが縫ったら雑さが目立っちゃうのでできません。

できごと2「カメムシ騒動」

なんかメガネのところに違和感があるな?(頭を振る)

服のところに虫がいる。どっかいけー!(直接、触れられないから、なんとか落とす)

なんかスカートについてるって言われる

ひぃっ!?(スカートに落ちてるのに気づいて払う)

横のブースの椅子によじよじと登っていく

こいつ何? カメムシ?(隣のブースの人がスマホで調べる) カメムシだ!

最終的に隣のブースの人が紙にカメムシを乗り移させて、外に逃がしてくれました。

撤収作業とかでカメムシもぼくたちも(いろんな意味で)危険だというのもありますし、ごみは原則持ち帰るということになっていますが、それにしても、外に逃がすというのはなかなかできないと思うので、ありがたかったです。本当に助かりました……。

隣のブースの人は「キノクンノ書店( @haiku_hideyouki )」さんです。その場でもお礼を言ってますが、この場でも。本当にありがとうございました!

その他

「こっからここまでくださーい!」を再びやりたくなった。

他人のことは一切言えませんが(ぼくの場合は、1冊完結だけど純粋に作品数が多い)、気になっているものを買うお金(お小遣い)がなくて、シリーズ物だと手が出せません……。
これに関しては、独立前~独立直後の方が遠慮なくできていたように思います。
1冊完結しているもので、なんとか買えましたけど、こういうのは一期一会ですから、可能なら、最短でも来年は「こっからここまでくださーい!」が言えるようになりたいですね。

お小遣いを貯めるか、今よりも稼げるようにならないと厳しいので、確約はできませんが、頑張ります。

「相手にプレッシャーを与えずに済む方法はないか?」を考えたキリさん、「そうか。ぼくが黒子になればいいんだ!」と思いつきました。

その後、「黒子さんはコスプレに該当するな」と思ったので思いとどまりました。えらいぞ。
睡眠不足とトラブルがあったことで、変なテンションになったんだと思います。

ちなみに、これ来年まで気づかなかったら、本気で実行していたと思います。マジで危ないですね。こういうときは誰か止めてください。お願いします。
ただ、もうちょっとコスプレに該当しない感じの、お面とか? 何かあっても良いかもしれないと思いました。シンボル的な何か。ちょっと考えちゃおうかしら?

「こういう本を作りたい!」が増えた。

ぼくがイラストが描けないのとエッセイは弓月キリとしては書けないだろうということは、もうどうにもできない(常々言っていることではあるのですが、イラストを依頼するからには何らかの形で報酬を支払うと決めているので、お金がない以上、イラストを依頼しない方向で頑張るしかありません)ことではあるのですが、「それでも、自分が書きたい・書けるジャンルでも、手に取ってもらいやすい工夫はできるよな」と、周りのブースを一通り巡ってみて感じました。

まず、シリーズ物は間違いなく博打であるということがあります。
余程の企画力に優れていないと「元から作者の作品が好きだった」「前に1巻を買って続きが欲しくなった」「全部買っても1000円以下で収まる(負担がかからない金額。少なくとも2000円以上はハードルが高い)」以外では、まず買ってくれない。無料ならまだしも有料では手に取って(読んで)もくれない。

これは、誰が悪いというわけではなく、「無料で小説を読めるようになり、そこからプロがデビューする道筋の印象が強くなった」ことと「物価上昇や税金の上昇により、お金の余裕が生まれにくくなった」ことの影響であり、だからこそ、年々シビアになってきていているのではないかと、ぼく個人は考えています。
さっぽろテレビ塔でやっていた頃に一般参加者として参加したとき(結構前ですよ。10年以上は前だと思う)は、もっと「何でも買うぞー」みたいな感じだったなーと思って参加したいと去年出店したくらいですし。

ただ、出店するにしても、ゼロというのは寂しいもので。だからこそ、「どうやって、1冊を手に取ってもらえるのか」を考える感じになります。

月夜のよろず屋は作品数が多いので逆に不利になっている感じは否めません。それくらいめちゃくちゃあるので、逆に迷わせてしまっていると思うからです。
「シリーズ物じゃないなら、全部傾向を変えて最大でも3点まで」が良さそうな感じがしました。(シリーズ物はまとめて1点としても、今回は8点です。過去最多かも……)

やっぱり以前までは作っていた「テーマを決めて、テーマに合わせた作品を2つ以上まとめた短編集」は必須だなと感じます。読み切り集みたいな感じの。
お得さもあるし、作者の作品のことを満遍なく知れるのには適していると思います。
あとはファンタジーは王道だとしても、設定の深みがすぐに見せることができないなら厳しい感じがしました。良くも悪くも、みんな目が肥えているってことですね!
現代日本(風)が舞台な作品は案外合ってそうなので、「空」や「BLUE SKY」のような、気軽さと設定の深みのバランスが取れたものがあると良いのかなぁと思いつつ、課題として、今のぼくに生み出せる気がしないんですよねぇ……。

「BLUE SKY」は連載としての代表作として作ると決めているため、ある程度まとまった形で連載が続けられるまでは本を作ることができません。これこそ合ってそうなんだけど、自分でそう制限をつけてしまっているので、こればかりは崩せません。

いっそのこと、架空の鉱物図鑑とか架空のゲームの設定資料集みたいなものもアリなんですが、これは自分ひとりでは作れないので、将来的に作れたら、ということで……。

札幌以外の文学フリマやイベントも気になるようになりました

方向音痴かつドナドナされる上にお金の絡みで遠征は厳しいのですが、自分に合うイベントは札幌以外にもあるのではないか、札幌以外の文学フリマはどんな感じなのかが気になりました。
正直、オリジナル小説がメインのイベントがあるなら、文学フリマ以外も気になっているところではあるのですが。

プロ(商業)を目指していない人にとっては、文学フリマのようなイベントは、プロ(商業)ではないからこそ自由に作品を表現するために様々な作品に出会える貴重なイベントだと思うので、必ずしも「売れる」「多くの人に手に取ってもらえる」ことに囚われ過ぎないように活動したいとは思っています。イベントも参加者もそうあるべきとまでは思っていないのですが、そういうイベントがなくなってしまったり、そういうイベントじゃなくなってしまうのかもしれないと思ったら、それは、なんだか寂しいように感じました。

「そのためなら、出店料はいくらでも支払ってやるー(一般参加者には負担を強いることがないようにしたい)!」って言えるほど、お金があるわけじゃないけど……。
正直に言うなら、今(5,000円)くらいでギリギリです。ぼっちだと割り勘もできないのでキッツいです。

こんな感じの考えに合ってそうなイベントが、もしありましたら、情報提供をよろしくお願いいたします。

ジャンル(カテゴリー)について思うこと

アンケートでも書いたし、SNS(X)でも投稿していたんですが、文学フリマの次のジャンル(カテゴリー)について気になっています。

「近いと思うものを選んで」という形で説明にはあったんですが、正直、各ブースを巡っていて、明確な違いが分からなかったんですよね。
前回参加したときは「ライトノベル」で、これは正直「失敗したな」と感じました。入口から超近かったから助かっただけで、位置が悪かったら、前回の大健闘という結果はおそらくはなかったと自信を持って言えるくらいには。
今回参加したのは「短編・掌編・ショートショート」でしたが、今回、多かったのは「エンタメ・大衆小説」で、定義上、自分がこれだとジャンル(カテゴリー)上、ダメというわけでもなく。 他にも自分に当てはまりそうなジャンル(カテゴリー)として「小説|ファンタジー幻想文学」もあるけど、自分の場合は完全な「ファンタジー幻想文学」と言えない作品もまぁまぁ混じっているし、「SPACE SKY」や「REVERSE」はジャンル上は自信を持ってファンタジーと言えるけど、じゃあ、そのカテゴリーが自分に合っているかと言われると首を傾げるというか、なんかライトノベルよりも「こんなやつがいて、ごめんなさい……」と思っちゃって選べそうにないので、そこは気にしてないです。どう言えば伝わるだろうか。「ファンタジー幻想文学」のジャンルに適している作品は、ライトじゃなくてヘビーな感じ……? ぼくの場合は、そういう意味だと「ライト」になるんですよね。

次回以降参加するにあたり、このあたりはもう少し明確にしてもいいのかなと個人的には思っています。

ライトノベルとは」「大衆小説とは」「純文学とは」のような検索キーワードでGoogle検索で色々と調べ、自分の感覚値も取り入れた結果、次のような分類になりました。

  • ライトノベル …… イラストが多用される、ライトな読み心地の作品が該当する。対象年齢は10代をイメージしているように見受けられる。
  • 文学フリマにはないけど)ライト文芸 …… キャラクター性が強い作品が該当する。文学フリマでは定義上「エンタメ・大衆小説」に該当か。
  • エンタメ・大衆小説 …… 「娯楽性」に重きを置き、「読みやすさ」「分かりやすさ」を重視している作品が該当する。(挿絵はあまり見られない傾向にある)
  • ファンタジー幻想文学 …… 現実にはいない生命体や超自然的・非現実的な事象をテーマに扱った作品が該当する。対象年齢はライトノベルと区別するかのように「大人向け」「20代」をイメージしているように見受けられる。
  • (余談)純文学 …… 「娯楽性」よりも「芸術性」に重きを置いている作品が該当する。

自分が出店したジャンル(カテゴリー)は「短編・掌編・ショートショート」なので、「数百文字から40,000字くらい」という文字数の条件に合っていることから、ジャンル(カテゴリー)としては一致しているため、今回、参加して「失敗したな」と感じることはありませんでした。ただ、ジャンル(カテゴリー)としては「エンタメ・大衆小説」でも問題はなかったということになります。実際に合っていると感じるかどうかは別として分類上は。「『エンタメ・大衆小説』にぼくが混じっていたら結果はどうだったんだろう?」というのは純粋に興味があります。

「エンタメ・大衆小説」であれば、そうでもなかったと思いますが、「ライトノベル」「ファンタジー幻想文学」は、ある程度明確に分類をしないと、「実は、このジャンル(カテゴリー)は、自分には合っていなかったのではないか」「なんか居心地の悪さを感じてしまう……」と出店者が不安を感じかねないので結構危ないのではないかと危惧しています。 こんな感じで、ある程度作品の傾向を示すことで、出店者が感じたかもしれない不安が減るのではないかと思っています。

余談ですが、当方はイラストさえあれば「ライトノベル」の分類になりますね。文字数的には「短編・掌編・ショートショート」になるので、次も参加する場合は同じにしようかなと思っていますが。

来年も出店するのか?

出店しようとは思っています。今回、本当に出店していても楽しかったので。
ただ、相も変わらず、出店料がぼっちにはまぁまぁ金額的にエグいので、可能なら、誰かと一緒に出たいですね。連合軍を作りたいです。

文学フリマ札幌10の結果

月夜のよろず屋に遊びに来てくれた方、作品をご購入いただいた方、本当にありがとうございました!
次回(最短で来年)以降、結果は書きませんが、今回は前回のリベンジも兼ねていますので、今回は書きます。

販売数は前回と同じなんですが、前回よりも売り上げは記録を見た感じでは100円アップです。
来場者数が単純に増えたからなのか、ぼくの頑張りが反映されたのかは何とも言えませんが……。

実のところ、気持ち的には去年よりも大健闘したって感じたのですが、実際のデータが気持ちと誤差が出て、今、ものすごく気持ち悪さを感じています。なんで?
おそらく、前回は結果では大健闘していても気持ち的には成功と言えなかったが、今回は気持ち的にも大健闘したから、という感じなんでしょうね。

前回との違いは、今回は「何も頑張らなかった」ことと「名刺と見本誌を置いた」ことです。
正確には、頑張りたかったんですが、純粋に本業絡みで、スケジュールと体力の都合で、これ以上無理することができなかったんです……。
(あとは、作品数的にも、ブースのサイズ感を考慮すると、これ以上の作品は置けなかった感じもあります)

文学フリマ札幌10の反省点

敷き布を忘れない

作品が目立ちやすいのもあるので、本当に忘れちゃダメ。

作品数が多すぎも良くない

「シリーズ物じゃないなら、全部傾向を変えて最大でも3点まで」が良さそう。
少なくとも似た傾向の作品は複数出しても相手が迷う。

ぼっちつらい……。

(本当は抜きにしちゃダメだけど、現実的じゃないので)遠征費とかは抜きにしても、健闘したって赤字確定なのは、よほど好きじゃないと心が折れるよね……。
純粋に出店料の都合ですね。5,000円オーバーなので。 原価(印刷・製本代)を考えると、1冊50P以内500円の価格設定(原価250円と仮定)で20冊以上売れたら元が取れる感じか? 価格設定エグくなるって。 (ヾノ・∀・`)ムリムリ
人気サークルとか人気ジャンル以外、10冊売れたら良い方よ?
ぼくの場合、500円の価格設定にしたら「高いなー」と感じますし。これでも、印刷代が値上がりしたから、物価高とか諸々考えて値上げしたくらいなのよ。

二人で出たら2,500円。半分に減れば大分楽になります。定員2名にしても3,000円です。
継続のためには、とにかくぼっちだと辛いんですよ。連合軍を作ろうよ。

圧倒的な宣伝不足

「いいから、つべこべ言わずにとっとと連載して、少しでも知名度を上げてファンを増やせ」ということなのは重々承知しているのですが、体がついていかぬのよ。ちょっと本業でも静かにしている期間でなんとか連載を始めたいですね……。

【再告知】前回の文学フリマ札幌の失敗を元にマーケティングの観点で考えた内容と自身の失敗経験談も入れた「【初めての文学フリマ出店者必見!】マーケティングの視点から見る文学フリマの出店ポイントまとめ」を有料で公開・販売しています。良かったら買ってね!

(note以外でも販売してほしいときは、SNSのDM等でリクエストをくださいな!)

URL(note) note.com

この記事を書いたのは、去年(文学フリマ札幌9)ですが、今回の文学フリマ札幌10の出店したときの状況も踏まえて加筆しました。 マーケティング部分は本業にも絡む分、ノウハウ共有の都合で無料では提供ができぬと有料記事にしているのですが、良かったら、読んでね!