弓月キリです。
2024年9月22日、札幌コンベンションセンターで開催された文学フリマ札幌9に『月夜のよろず屋』として初出店してきました。
反省会付き参加レポです。
※反省会の内容は文学フリマに限らないかも。
※地域性やジャンルが影響している可能性はゼロではなさそうです。
参加レポ
初めてということもあり、あまり各ブースを巡る余裕がなかったのですが、それでも、見て回ったときに様々な作品に出会うことができて楽しかったです。
イベントに出店側として参加した経験がないわけではないものの、今回の文学フリマに出店側として参加するのは初めてということもあり、様々な学びがあったので、良い経験になりました。
想定が外れたこともあり、予算もですが、物量の関係もあり、あまり沢山の本を買うことができなかったことが唯一の心残りですね……。
文学フリマ札幌9の結果
月夜のよろず屋に遊びに来てくれた方、作品をご購入いただいた方、本当にありがとうございました!
結果として見ると、不利な条件下だったはずで、しかも今回は初参加。その点を考慮すると、大健闘したと言える結果だと思います。イベントが始まってしばらくの間は一冊も売れないと危惧していましたが……。
ただ、今回、他のイベントだとジャンル的に不利と言える「小説」が輝くであろうイベント『文学フリマ』に出店するからと現時点で得ているすべての力を全投入して望んだ結果、経費がかかりすぎて大失敗。
今回、『経費の回収は、完売しても回収が絶望的』というレベルでヤバいことになりまして……。『しばらくはイベントに参加する度に赤字が加算されていく』という悪循環も発生させてしまいました……。これはイベント参加を始めて以降、おそらくは初めてのことです。
(今まで経費はほぼかかっていなかった分、年単位で回収できていたし、参加費を含めて経費がほぼかかっていないので、赤字だったとしても、微々たるもので済んでいましたので……)
完売したとしても赤字回避不可で、赤字の金額が小さくないので、今後の活動を続けやすいかどうかで考えるなら大打撃。
「販促物は考慮しない」として先行投資だと割り切って考えたとしても、それでも完売でギリギリ黒字になるかどうかという都合上、『どうあがいても赤字回避はできない』として考えた方が精神衛生上、楽に感じるまであります。
個人事業主になって初めて事業に近い形で取り組んだ(一応事業内容にも書いてある)ものの、肝心のマーケティングが抜け落ちていたのもそうですし、まだまだ切り替えがうまくいっていない感じがします。
『創作活動自体は趣味なのですが、お金をいただいている以上、事業でもある』このバランスをうまく取るのはこれからも模索していくことになるかと。頑張ります。
というわけで、気持ち的には『成功』なのですが、今回の損失と反省点を考慮すると成功とは言ってはいけないという結果に終わりました(今回の犠牲がなかったことになってしまうため、それを考慮してあげないと気持ち的に納得ができないでしょう……)
以降、この状況を考慮した上で反省点と良かった点をまとめた反省会となります。
一部コンテンツは『マーケティング』ノウハウに該当するため、ここでは載せられませんでした。
有料ではありますが、公開・販売していますので、よろしくお願いします!
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文学フリマ札幌9の反省点
販促物の用意をやりすぎた
→皆さんが書いてくれた情報は公式も含めてとても参考になりますが、「使い回しができない販促物は余ったらゴミになる」ので、ここに費用をかけすぎたのが失敗でした。せめて使い回しできるように考えて作っておけば良かったですね……。
(クオリティは落ちますが、「情報が分かれば良い」という方針の元、手作り感MAXで再利用しました)
名刺・ショップカードは無配ペーパー・無配本有無に限らず、置いておいた方が良い
→名刺・ショップカードは邪魔にならないので。「気になったサークルさんだけど、予算・質量の都合で文学フリマ後に見て検討したい」というときにめちゃくちゃ困ったので……(パンフレットに印をつけることで対応ができるけど、両手に荷物を持っているのに器用なことはできんし、印をつける位置を間違えていたりしたので……)
見本誌を置かなかった
→今回は、来場者(出店者含む)が何の作品が興味を持つのか、どれくらい来店数があるのか、さっぱり分からなかったので見本誌を出す余裕もなく、見本誌にする作品も絞り込めなかった(6作品あるけど3作品までだった)ので仕方なかったとは思いますが、経費がかかりすぎて、これ以上見本誌で在庫を減らしたくないという気持ちがあったことは否めませんので、その気持ちよりも、在庫を減らしてでも、見本誌は置いた方が良かったのは間違いなく、途中からでも相談しておけば良かったです……。
見本誌を見本誌コーナーに置いていなかったのに、本を買ってくれた皆さん、ありがとうございました!
ぼっちつらい……。
→出店料がやっぱりダメージとしては大きいです……。主要因は印刷・製本費用と販促物にかけた経費なのですが、出店料も5,000円オーバーのため、年に何回かイベントに出るなら結構厳しいものがあります。前述の通りとなり、売上で出店料を含めた経費の回収が難しいことから、月夜のよろず屋の来年以降の文学フリマ出店は確約ができません。サークルメンバーが増えるか、誰かと合同で出るかしないと出店は厳しいと感じています。(あとは来年のイベント参加が文学フリマのみだった場合か)
リベンジのためにもう一度だけ挑戦してみるのはアリかもしれませんが……。来年の動きを見て検討したいと思います。
圧倒的な宣伝不足
→宣伝は結構頑張ったと自分では思うのだけど、試し読みやブログ記事公開ができたのが前日の夜。知名度とフォロワー数を考えたら遅すぎだし、宣伝不足とも言えます。また、宣伝方法も失敗した感じがしています。
その他の文学フリマ札幌9に関する反省点
これらは文学フリマに関係ありつつも、自力では解決が難しいと思われる内容です。
もしかして、ぼくは「ジャンル:ライトノベル」じゃない方が良かった?
→今回はファンタジー以外もあったので、ライトノベルで良かったんだとは思うことから、ライトノベルが不正解ってことはないんだけど、「ライトノベルが正解だったのか……?」って不安になる感じは受けた。表紙も挿絵もない、皆さんが想像するような「ライトノベル」ではないし、作品もファンタジーが多いので、ファンタジーの方が好みの層にアプローチがしやすかったかもしれない。
ぼくが書く作品は、壮大なファンタジーのストーリーというわけでもない軽く読むには向いている、そんな作品が多いので、正直なところファンタジーでも浮いてしまいそうな感じがするのですが…と、別件(note記事内にあるコンテンツの一部を書くときに)ジャンル別に絞り込んで出店者を確認してみたら、ぼくは作品の文字数的には短編が多いのと表紙のデザインから見て「短編・掌編・ショートショート」が合っているのかもしれません。(一部作品だけシリーズ物だし、傾向的にも文学フリマ向きではなさそうなので、それを除外したらいけそう)
その他の個人的な反省点
文学フリマ札幌9に一切関係のない個人的な反省点。
印刷費を抑えてください
→仕方なかったんだ……。仕事の関係で夏休みが事実上、全部なくなったし、突然の家庭事情があったり、風邪引いたりで、夏休みが全部なくなったのに代休もロクに取れなかったせいで、コンビニプリント一択しか選べなかったんだから……。こればかりは本当に仕方なかったと思います。印刷費を抑えられたら結果が違ったので、本当に残念ではありましたが……。
Q.製本サービスで印刷・製本は?
A.前述の通り、締切(入稿日)に間に合うかが一切読めないことと、少部数の小説を印刷・製本すると一冊あたりの単価って、実はコンビニプリントよりも高いんですよ……。知っている最安のサービスでも、そうだからね……。今時点でどこに仕舞おうか困っているくらいなので、一冊あたりの単価を抑えるために大量の在庫は抱えられません……。
Q.セルフプリントサービスは?
A.本当はその予定だったけど、前述の通り、行けませんでした。キンコーズや同じサービスがあるお店は家の近くにはないのよ……。
黄色くて小さなドライバーは設営に必要なものです。「なんだっけ? これ?」で家に置いていかないでください。
→自力でどうにかしましたが、つけにくい・外しにくくて時間がかかるので、次からは忘れないでください。(忘れないようにまとめておきました)
疲れたら、公共交通機関が逆方向に乗る可能性が高いので、本当に気をつけて。(方向音痴かつ称号「ドナドナされる人」持ち限定の話だと思われます)
→案の定、逆方向の地下鉄に乗っちゃいました。結果的に遠回りにはなったけど、行きやすいルートで帰れたので良かったけど、本当に気をつけて。
予め、手元の「おつり用の小銭」は枚数をちゃんとメモしておいてください。
→「多くもらっちゃってる……?」と不安になるので。記憶も記録もお釣りまでは記録されません。様々な数値を頼りに照らし合わせて間違いがないことを確認するという対応コストがかかるので、ちゃんとメモしてください。もし、千円札をお釣りで渡すときは、いくら渡したのかも記録してください。
やって良かった点
先に反省点をいっぱい書いたけど、やって良かったこともありました。
あらすじカードやあらすじポスターの設置
→これは少し前から取り入れていたのですが、見本誌がなくてもご購入いただけたのは、あらすじカードやあらすじポスターを設置したことが大きかったと思っています。
一冊ずつ出す(売れたら一冊ずつ補充する)
→撤収作業はそれでもやっぱり大変だったけど、それでも、片付けるのがすごく楽だったので。
買ってよかったA4ワイドケース
→印刷物を入れたり、作品を入れたり、めちゃくちゃ便利でした…! 濡れるのも心配無用だし。
唯一の欠点は、仕舞い方が悪い(ズレてはみ出しちゃう)と折れ目が入りそうになる(目立たないとはいえ、軽く折り目が入っちゃうことがある)こと。
※目立つ場合は在庫を減らしています(販売しない)ので、ご安心ください。
通販・電子書籍販売スタート
BOOTHで販売しています。よろしくね!
URL https://thukiyo-yorozuya.booth.pm/
※電子書籍は表紙と用紙等のコスト分を値下げしているので、お求めやすくなっています。興味あるよって人は、よかったら買ってください!
【再告知】今回の失敗を元にマーケティングの観点で考えた内容と自身の失敗経験談も入れた「【初めての文学フリマ出店者必見!】マーケティングの視点から見る文学フリマの出店ポイントまとめ」を有料で公開・販売しています。良かったら買ってね!
(note以外でも販売してほしいときは、SNSのDM等でリクエストをくださいな!)
URL(note)
note.com
※タイムセールを2024/9/30まで開催中です。今なら半額の500円で読めます。
※標準価格を500円、SNSでシェアすると半額で読める仕様に変更しました(10/27)
Q.必死だな?
A.創作活動を無理なく続けるためにも、この失敗をそのまま活かさないでどうする。これで黒字にして、新刊(シリーズ物の新刊)も作りたいし、来年も気兼ねなく文学フリマに出店したいんだよ。
次のイベントは北海道COMITIA20(北海道コミティア、北ティア)!
今回の反省点を活かして、色々と仕込みます!
追加で製本作業や販促物の用意が不要になった分、仕込みの時間が増えたのは良いことなのか悲しいことなのか……(販促物の一部はそのままだと使い回せなかったものの、流石にその場限りで捨てる踏ん切りがつかなかったので、一部手書きをすることに。当日中に作業も含めて終わらせました。元々は捨てざるを得ないものだったから、書き損じとか裁断ミスも許容できますし。今回、経費をかけすぎて大失敗したので、今年参加する残りのイベントの経費は、本の追加製本分を除いて、ほぼゼロで抑えますよー)
10月第二週頃から宣伝開始できるようにしますよー!
では、また別の記事(またはイベント)で!